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ロッド固着時の対処法について

ヤマガブランクス アフターサービス担当です。
今回は、少しでも皆様のお役に立てればという事で、ロッドの「固着」についてお話をさせていただこうと思います。

連日40℃近い気温が続く中、この記事をご覧の皆様は、暑い中であっても熱中症対策をしっかりとしながら釣りを楽しまれていることだと思います。
そんな中、最近よくあるお問い合わせがロッドの「固着」についてです。
ヤマガブランクスでも何度か記事として紹介させていただいたことのあるテーマではございますが、もう少し踏み込んで解説させていただこうと思います。

『ロッドの固着はなぜ起きる?』

まず一つ目に『差し込みすぎ』という可能性があります。
ジョイント式のロッドについては、釣りを始める時に継いで、釣りを終えたら抜くという基本作業があります。
この「継ぎ」に関して「固着」と「すっぽ抜け」という2つの事案がございますが、この「すっぽ抜け」を回避しようとするあまり、強く差し込みすぎてしまうことで固着の要因となってしまうことがあります。弊社の複数ピース製品につきましては全機種、ジョイント部に5mm~15mm程の余白を設けております。(※余白の寸法は機種によって異なります。)
その余白部分をなくそうとして最後まで差し込もうとしてしまい、差し込みすぎてしまったケースがあると思われます。

“適度な力加減で”という大変曖昧な表現にはなりますが、以前ご紹介したジョイントの方法を再度ご紹介させいただきますのでご参考ください。
過去記事はこちら⇒ロッドの取説③ ~Q&Aコーナー~

繋ぐときも外すときも、「捻じりながら」がコツです。
この方法がすっぽ抜けを抑制する為の推奨方法になります。
念のために数十投に1回、もしくは30分おきにチェックするとより安心してキャストできます。


固着修理で届く修理品で一番多い原因が、この異物の嚙みこみ』になります。
サーフの砂、水(雨水など)等がありますが、一番多いのが”海水が蒸発したことによる塩噛み”です。

固着を抜いた後に海水や水がブランク内から出てくることが多いため、水分が入ってしまった際は要注意になります。

また、固着を抜こうとして間違って行われている対処方法で多いのが、”浸透潤滑材を注入する”になります。意外に思われるかもしれませんが、浸透潤滑剤を注入しますとその性質上、ジョイント内の極微細な隙間を液体が完全に埋めて密着させてしまい、却って固着を外しづらくなってしまう現象が発生しますので、ご注意ください。

よくご質問いただくフェルールワックスの使用ですが、ヤマガブランクスではジョイントの合わせに素材特性を生かすべく特殊かつ精密なテーパー嵌合を採用しております。
場合によってはワックスが異物のような形になり固着に繋がる恐れもありますので、極力ご使用されないようお願い致します。

『固着したときの対処法』

●STEP1→まずは引っぱってみる

滑り止めのついた手袋を使って、ジョイント部前後を2人でひっぱりながら捻じってみる。(あくまで引っぱる方がメインです)

【注意点!!】
1)細いブランクのロッドなどは、ブランクを捻じり折らないよう力加減に注意が必要です。

2)ブランクはできるだけジョイント部に近い所を持ち、ガイドには触れないようにしてください。ガイドフレームが曲がったり、テコの原理でブランクを押し割ったりする恐れがあります。

3)グリップジョイントのロッドを抜く際は、穂先側ではなくグリップ側を引っぱるイメージで対処しましょう!その際、抜けた反動で穂先側を天井や壁などにぶつけて折ってしまわないよう、周りの空間に注意が必要です。


●STEP2→ジョイント部をキンキンに冷却する

冷却によりブランクがごくわずかに収縮することで、比較的簡単に抜ける場合があります。
この方法は弊社へ固着修理で届いた修理品にも試す方法の一つになります。
驚くほど簡単に抜ける場合もありますので、是非お試しいただくことをお勧めします。

今回ご紹介する方法は2パターンあります。

①氷嚢で対応する場合
釣行時のクーラーなどに入っている氷を流用したりできますので、あとは袋を用意するだけと簡単ですが、時間としては30分前後しっかりと冷やしてあげる必要があります。

②急速冷却材を使用する場合
もう一つは、電子部品の温度変化による不良の発見や、性能変化をチェックするための急速冷却剤です。入手が少々困難なのとコスト的に不利な点があるのですが、短時間で冷やすことができます。白く霜が付くくらい冷やしてください。エアゾール製品ですので、保管や持ち運びの際には温度管理に十分ご注意ください。冷やしたロッドを滑り止めのついた手袋などを使って捻じってみると、比較的簡単に抜くことができる場合があります。


●STEP3→弊社アフターサービスへのご依頼
固着したロッドを送付いただけましたら、弊社アフターサービス部で抜きます。
※ただし、弊社ロッドに限ります。

弊社へ送付いただく場合は片道分の送料がお客様のご負担とはなってしまいますが、送ってさえいただければ、固着外しに関しては無償にて対応させていただきます。
※同時に修理が必要な箇所がある場合は、固着外し以外の部分については有償でのご対応になります。

『さいごに』

この記事をご覧くださっているという事は同様の状況を経験された事もあるのではないかと思います。また今回は「固着」に注目した記事ですが、『すっぽ抜け』についても併せてご覧いただきたいと思います。
過去記事はこちらから⇒~ロッドのジョイント方法について / YAMAGA Blanksアフターサービス~

複数ピースのジョイントロッドの場合、必ずついて回る課題だと思います。
ロッドの調子やパワーを引き出す為に、この部分はかなり重要な役割を担っています。
これらの記事をご覧いただき、『ジョイント』について関心を持っていただけましたら幸いです。


その他ご不明な点等ございましたら、お気軽に弊社アフターサービス係までお問い合わせ下さい。
アフターサービスお問合せ先
TEL:0968-41-3939
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E-meil: repair@yamagablanks.com