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【秋イカシーズン特集】エギングロッドの選び方-初めの一本&追加機種を検討中の方へ
夏が終わり、朝晩が涼しくなってくると「エギング行きたいな…」とタックルボックスをひっくり返し、エギング仕様に入れ替えてしまう方も多いのではないでしょうか。
秋イカはサイズこそ小型メインになりますが、好奇心旺盛でアタリも多く、一番エギングを楽しめるシーズンだと思います。
近年は海水温上昇の影響もあり、北海道南部エリアでもエギングが成立しているようで、手軽に美味しいターゲットを狙えるエギングシーンの盛り上がりを感じています。
弊社にも今年からエギングを始める方や、二本目を検討されている方からロッドのお問い合わせが増えてきています。
そこで今回は、初めの一本や追加機種を検討中の方へカリスタ&メビウス全機種からロッドの選び方をご提案いたします。
目次
ヤマガブランクスのエギングロッドには「Calista-カリスタ」と「Mebius-メビウス」の2シリーズをご用意しております。
Calista-カリスタ ※詳細ページはコチラ
新しいカリスタシリーズは「とにかく楽に、そして軽快にエギングを楽しむ」ための性能を詰め込んだヤマガブランクスのフラッグシップモデルです。
ただ単に張りが強いのではなく、少ない力で曲げることができるしなやかさと、曲げてからの反発力にこだわることで今まで以上に軽快なエギングをお楽しみいただけます。
カリスタの特性1 ライトライン対応
メインラインを0.4~0.6号の使用を想定したブランクは、ラインの性能を最大限に引き出すためのしなやかさと反発力を兼ね備えています。
カリスタの特性2 高反発でブレないブランク
反発力とは、曲がった後に元に戻るスピードのことです。高反発なブランクは急な負荷に対して素直にしなやかに曲がり込みながら、反発力でスパッと元に戻る特性が最大の魅力です。
カリスタの特性3 低弾道キャスト
風が強いときにでも安定した飛距離を出すことができますので、タフな状況で周りと差をつけることができます。
2in1のコンボパワーモデル
コンボパワーモデルとは2つのパワークラスをもつロッドのことで、カリスタには「90L-ML」「79M-MH」の2機種がございます。
2つのパワークラスが互いのデメリットをカバーすることで相反する性能を高めています。
79MMHを例にあげると、MHのバットでハイレスポンスモデルを目指したが、どうしても長時間の釣行では手首が痛くなり小型エギの操作性も落ちてしまう。
そこでティップセクションをMにすることで手首への負担を軽減しながら、ティップを意識した繊細かつ軽快なアクションと、バットを使ったキレキレアクションを使い分けられる2in1モデルが誕生しました。
Mebius-メビウス ※詳細ページはコチラ
カリスタを洗練されたスポーツ仕様だとするのなら、メビウスシリーズは王道のエギングロッドです。
始めてエギングをする方でも扱いやすい使用感と、全6機種(710L、88L、85ML、79M、86M、83MH)の幅広いラインナップがベテランエギンガーのサブロッドとしてもご好評いただいております。
メビウスシリーズにグラム表記が記載されているワケ
メビウスシリーズのクセのない使用感と幅広いラインナップは、エギング以外の様々な用途への流用もお楽しみいただけます。
例えばもっともライトな710Lであればメバルやクロダイなど近郊のライトゲームに、83MHだと小型青物など回遊魚やロックフィッシュゲームにおすすめです。
エギングロッドとしてどなたでも扱いやすい仕様と、他の釣り物に対する対応力は高汎用モデルとも呼べるシリーズです。
価格を抑えた開発者の意図
メビウスシリーズは使用しているパーツやロッドのコスメをシンプルに抑えることでコストパフォーマンスにもこだわっています。
これはただの入門用ではなく、2本、3本を使い分けることでもっとエギングを楽しんでほしい!という開発者の想いが反映されています。
エギングロッドをすでにお持ちの方には、買い替えではなく使い分けができるモデルを選んでいただきたいです。
メビウスシリーズはコストを抑えながら、自社設計で最大限の性能を引き出したヤマガブランクスらしいシリーズだと言えます。
前置きが長くなってしまいましたがここから本題を解説させていただきます。
まず、これからエギングを始めるかたへ、一本目にはシーズンや場所を選ばないオールマイティモデルをおすすめします。
◆オールマイティモデルの条件 ◆
遠投性と操作性に優れた8ftモデル
ルアーフィッシングにおいて飛距離は捨てることができない性能です。エギングにおいても潮目やブレイクを狙うことは釣果アップの重要なポイントになります。8ft台のモデルであればどなたでも安定した飛距離を出すことができます。
8ftモデルであればエギングに慣れていない方でも、ラインメンディング(キャスト・しゃくり後に無駄な糸フケをとることで、スムーズなフォールとアタリをとるために必須のアクション)をおこないやすいです。
扱いやすい万能なML・Mのパワークラス
回遊待ちポイントに代表される流れの強い潮流場や、低水温期の一級ポイントであるディープエリアでもしっかりとエギを操作できるので、どんなフィールドでもストレスフリーで楽しむことができます。
使えるエギの制限もほとんどなく、ダート系やフォール姿勢重視のエギ(エギ王K、エメラルダス ステイ)など思い通りに操作できます。
◆ オールマイティモデルモデル4機種 ◆
※モデル名から詳細ページをご覧いただけます
Calista 82ML/AR <バランスの取れたハイスペックスタンダードモデル>
Calista 86M/PF <パワーモデルの常識を覆す「繊細さ」を求めた一本>
Mebius 85ML <軽快な操作感で多彩な誘いのバリエーションを使いこなすオールマイティモデル>
Mebius 86M <3.5号や4号を難なく扱えて、尚且つ2.5号まで操作できる繊細さも兼ね備えたモデル>
このラインナップを見ると「MLとMどっちにしよう…」と悩んでしまいますが、結論「ML」の方がおすすめです。
理由は、エギングの醍醐味であり、最初の壁でもある「イカのアタリ」をとりやすいからです。
もちろんMクラスのロッドでもアタリをとることはできますし、Mクラスを使うメリットもありますのでMLとMの特徴を簡単に解説いたします。
ML/Mの強み
軽快さや感度に関しては、しなやかなMLクラスの方が優れています。
Mクラスも十分な高感度を備えていますが、ティップがしなやかなMLクラスであればより鮮明に潮の流れや小型エギの存在感を感じることができます!
ロッドの扱いやラインテンションの掛け方次第でM、MHクラスでも同じようにできるのですが、まずはMLクラスでイカのアタリや違和感、着底感、潮圧などを体感してエギングの醍醐味である”釣れたではなく釣った”を体験していただきたいと思います。
Mクラスはキレのあるアクションや、悪状況下を打破するためのパワーとキレが特徴です。
より高反発なブランクを採用しているMクラスは、3.5号や4号などウェイトのあるエギの遠投や、向かい風の中での安定したキャストを可能にします。このキャスト性能は、沖の潮目やブレイクについているフレッシュな個体を狙うときに必須の性能です。
また、横風や向かい風が吹いている日には、Mクラスのシャープさを活かした攻略が可能となります。
キャストやエギをしゃくるときに押し負けてしまうような強風下でもビシッと竿を振り抜くことができて、フォール中のラインメンディングもスパッと決まります。
スタンダードなMLクラス or ビシバシ攻めれるMクラス
数年前までは、エギングロッドと言えば86Mがスタンダードという時代もありました。
ですが設計技術や素材、PEラインの進化によって以前よりも繊細に、楽に狙うことができる8ft台のMLクラスが近年のスタンダードモデルであると思います。
ヤマガブランクスでは始めの一本にMLクラスをおすすめいたしましたが、Mクラスモデルも非常に魅力的な性能を秘めています。
自分の好みの釣りスタイルや、通う予定のフィールドなど、色々イメージしながら楽しんでお選びください。
二本目を検討中の方へ
少しとがったスペックのモデルを選んでみませんか?
一本目と使い分けることでより戦略的な楽しみが増え「あのポイントは、こっちのロッドで、あのエギを…」と、釣行予定を立てている段階でワクワクしてきます。
ヤマガブランクスが提案する戦略的使い分け
Calista 76ML/TJ <軽量+ショートモデルで軽快かつテクニカルな攻略>
Calista 79MMH/AG <「寄せと抱かせ」アピールの強弱を意のままに操る>
Mebius 79M <高い操作性で強弱を効かせた誘いを使い分けれるハイレスポンスモデル>
Mebius 710L <ライト&ショートレングスならではの繊細な攻略が可能なフィネスモデル>
定番モデルで沖の潮目や深場を狙いながら、シャローエリアや港湾部のランガンはショートモデルに切り替えることで初場所でも効率よく探れます。
ロングモデルでは地磯やテトラ帯において、どうしても後ろに振りかぶれないときがあります。
ですがショートモデルは、限られたスペースでも振り抜けがいいのでキャストミスが少なく安定したキャストが可能です。
一言メモ:ショートモデルのメリットは色々ありますが、何よりも「楽」です。
非常に楽で超軽快に使うことができますので、8ftモデルしか使ったことない方は、ショートモデルから抜け出せなくなるかもしれません…
中でもCalista 76ML/TJはライトゲーム感覚でしゃくり倒せて、2kgのデカイカも余裕で獲れる次世代のショートモデルだと感じました。
Calista 90LML/S <だるさを徹底的に排除し、ロングレングスのメリットだけを楽しめる一本>
Mebius 88L <レングスを活かしたテクニカルかつ繊細な攻略で渋い状況を打破>
定番のエギングポイントである堤防は意外と足場が高いところが多く、風も通り抜けやすい場所です。そんなシチュエーションでショートモデルの場合だと、着水後に風でラインがとられてフォールも不安定、アタリを逃してしまいます。
ロングモデルは、水面ギリギリにティップ持って行くことで風の影響を極力受けないようラインスラックをコントロールしやすいのが魅力です。
また、潮が効き始めるタイミングでエギを送り込んでいくときも、ラインテンションを張らず緩めずの状態で送り込んこんだり、風が弱い日には、ロッドの角度を立てながらスローなフォールを使い分けるなど、テクニカルな攻略が可能になります。
一言メモ:ロングロッドを実際に使ってみて、足元ギリギリまで誘い続けることができるのは大きなメリットだと感じました。
イカがついてくるけど抱かせきれないとき、ティップだけを意識したスローなアクションから、レングスを活かしたストロークの長いテンションフォールを試してみてください。
Calista 90LML/S(ティップのみLクラス) <Lクラスのティップが海中の情報を手元へ伝達>
Mebius 710L <ショートレングスと組み合わせることで抜群の高感度を実現>
Mebius 88L <広範囲をフィネススタイルで攻略>
0.6号以下のライトラインとの相性抜群です!ライトラインのデメリットである強度面をブランクが曲がってフォローするのでラインの性能を引き出すことができます。
潮圧やボトムの質感(砂や岩など)まで感じ取ることが可能な繊細さと、春の大型アオリイカに負けないバットパワーを併せ持つヤマガブランクスの真骨頂というべきモデルです。
一言メモ:現在定番モデルの86Mに近いモデルを使っている方には、ぜひ一度使ってみてほしいモデルです。
個人的な感想になってしまいますが、何よりも使っていて気持ちがいい。
鞭のようにスパッとしゃくれて、着底感など感度も抜群、キロオーバーくらいであれば素早く上げることができるバットパワー。
強めのアクションを必要としないのであれば、一押しのモデルです。
Calista 79MMH/AG(バットのみMHクラス)<レスポンスと操作性を高め、こちらから攻めにいく攻撃的な一本>
Mebius 83MH <モンスター級にも負けないパワーを持ちながら軽快さも兼ね備えたモデル>
デカイカ専用と思われがちなモデルですがそうではありません。
アングラーへの負担は極力抑えながらも、キレのあるビシバシ系アクションや、大型エギのフルキャストを可能にするためのハイレスポンスモデルです。
低水温期の一級ポイントであるディープエリアや瀬戸が絡む潮流場などでも、軽い力でしっかりとアクションを伝えることが可能です。
もちろんデカイカを浮かせるスピードはお墨付きです。
一言メモ:このクラスのパワーはデカイカを釣るためではなく、エギの操作性を考えて設計されています。パワーという呼び方ではなく、反発力の方が正しいのかもしれません。
キレのあるクイックなアクションから弱ったベイトのようなスロー誘いへ、このような緩急の差を使い手の意のままに演出できます。
高活性な個体に対して効くのはもちろんですが、渋い状況でリアクションで抱かせたりと、ただの脳筋ではなく実は隠れた技巧派モデルです。
今回はエギングモデル全機種について簡単に説明させていただきました。
今まで気にしていなかったロングやショート、LクラスやMHクラスなどに少しでも興味を持っていただけましたでしょうか。
機種数が多かったので簡単な解説になってしまいましたが参考にしていただければ幸いです。
次回は、各機種単体でより深掘りした解説をさせていただきますのでお楽しみに!