REPORT
【奄美大島】リーフゲーム EARLY 86MH for Rock
とっしー南西 様よりEARLY86MH for Rockを使用しての釣果レポートをいただきましたので、皆様にご紹介いたします!!
初夏は私にとって南西諸島への遠征好時期。
水温、海況、台風リスクなどのバランスが良い上、この時期の大潮であれば干潮タイミングで大きく潮がひくためウェーディングでリーフエッジまでアプローチしやすいためだ。
久しぶりに与那国島に行きたかったが、カジキ大会と重なり、宿がタイトなため早々に断念。他に石垣島・西表島、北大東島・南大東島、徳之島・沖永良部島・与論島、屋久島・種子島なども検討したが、交通アクセスと実釣時間のバランスから奄美大島を選択した。
前回の宮古島(伊良部島・下地島)遠征と同様、今回のメインも干潮見合いでのウェーディング。
リーフエッジまでアプローチし、小中型魚を狙う。
宮古島では根掛かり回避の観点から、主に横方向の釣り(トップや巻きの釣り)に終始したが、今回はリーフエッジの際まで進んで縦方向の釣りに挑戦だ。
リーフエッジでの水深は10m弱。剣山のような起伏の激しいリーフエッジにおいて、1キャストで複数回、しっかりとボトムをとりながらフエダイなど根魚を中心に狙う。
リーフエッジで釣りをしたことがある方なら、ボトムを攻めることの難しさをご理解いただけると思うが、内地の岩礁帯に比べて起伏が激しく地形が複雑な上、サンゴ等にも引っ掛かりやすく、人によっては毎投、根掛かりして釣りにならないほどだ。(リーフウェーディング中にリーダーがとんで、海中でFGノットを組み直す時の苦労たるや)
それだけ南西諸島のリーフ帯でのボトムゲーム(ロックフィッシュゲーム)は自分にとって心理的にも物理的にもハードルが高い。
ポイントは外洋に面した岬の先端に位置するリーフ帯。ここに干潮見合いでリーフエッジを目指してウェーディングしていく。
リーフエッジでのボトムゲーム(ロックフィッシュゲーム)における定番ルアーといえば、メタル(スプーン・メタルジグ)かジグヘッド(ワーム)だろう。エントリーするポイントが、潮あたり抜群で流れが早いのと、高水温期ということもあり餌取りも多いため、ワームではなくメタルルアーを選択。
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さて今回は根掛かり回避のため、いくつか工夫をして臨むことにした。
まず沖縄リーフでのメタルかつフォールの釣りでは、スプーンが定番だが、商品によってはフォールでスライドして、根の奥へ奥へと潜りこんでしまう。それを避けたいので、スプーンではなくメタルジグで挑戦することとした。
ただフエダイ系はフォールに反応する魚が多いが、通常のメタルジグでは、いくらセンターバランスのものを選んでもフォールの間をとりにくいため、フロント重心で独特の形状により木の葉のようにシミーフォールするジグを選択することでフォール時間を確保。加えて、アイの位置・形状より底切れが良く(浮上しやすく)、また水平フォールのため根の奥に入り込みにくく、根掛かりしにくい。
更にリーダーはフロロではなく、ナイロンを選んだ(ただし耐摩耗タイプ)
5ヒロ程度のロングリーダーを組むためのライントラブル防止の観点、そしてボトムからの立ち上げにナイロンの浮力をいかしたかったためである。
更にフックにも気を使った。根掛かり回避かつ掛けた魚に伸ばされないようシングルフック1本のみ。しかも魚には伸ばされないが、根掛かり時にラインシステムでなんとか伸ばせる強度のフックを選択した。
工夫点は以上だが、ここで少し愛竿のアーリー86MHについて語りたい。8.6ftとウェーディングで取り回しの良いレングス、パワーファイト可能なグリップ長、ボトムからトップまで対応可能な汎用性の高さと操作性、そして高感度による着底感知と着底後の素早い立ち上げ。
今回の挑戦にもうってつけである。
振り返ると、過去から私はアーリー86MHが非常に汎用性の高い素晴らしいロッドであるにも関わらず、「“ロックフィッシュロッド”にカテゴライズすることがユーザーの間口を狭めているのでは?」との思いを持っていた。
その一方で、南西諸島でのリーフゲームとの相性が抜群である旨、レポートにて度々、投稿してきた。
■【奄美大島】リーフゲーム EARLY for Rock 86MH
■【奄美大島】リーフゲーム EARLY for Rock 86MH②
ほか…
今回はリーフゲーム+ボトムゲーム(ロックフィッシュ)。
一見、全く別のカテゴリーと思っていたこの2つが、ここにきて融合した。
今回の遠征は3泊4日。実釣は2日間のみ。
そもそも海況によってはウェーディングそのものができないこともあるし、仮にリーフエッジに立てたとしても安全(潮の干満)を加味すると、ロッドを振れるのは2日間で計4時間ほど。この4時間のために半年前から内外調整しながら、遠征の準備を整えていくのが、社会人である私の南西諸島遠征。
その貴重な4時間を根掛かりやノットの組み直しで1分たりとも無駄にしたくない。そうして無意識のうちに、リーフ(リーフエッジ)でのボトムゲーム(ロックフィッシュゲーム)に背を向けていたのだ。
しかしついに今回、その積年の課題に真正面から対峙する時がやってきた。
リーフゲーム+ボトムゲーム(ロックフィッシュ)の出会い。
折しも、それは7月7日、七夕の出来事であった。
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結局、計2日間、ウェーディングでリーフエッジに立ち、ボトムをメタルで探り続けたが、驚くべきことにジグのロストゼロ。
そもそも根掛かりも数えるほどで、全てフックを伸ばして回収することができた。これは、そもそものジグの基本性能の高さ(スナッグレス性能)、フックセレクト、そして高感度ロッドによる着底感知と即立ち上げ、の成果だろう。
良型のミミジャー(ヒメフエダイ)やクチナジ(イソフエフキ)相手でも、しっかりとロッドを曲げ込んで支点を手元に寄せることで、非力な自分でもパワーファイトすることができ、かつフエダイ系特有の急峻で重い負荷(ラン)にもロッドが柔軟に追従することで、針を伸ばされずに、リーフ際の攻防を制することができた。
これがもし高弾性のロックフィッシュロッドであれば、おそらくロッドをのされてラインブレイクするか、もしくは針が伸びてしまっていただろう。
特にこの2匹は、それだけ強烈な引きであった。
今回の遠征を通じて、リーフウェーディングにアーリー86mhが相性抜群であることを改めて実感。前述の通り8.6ftというレングスの取り回しの良さ、脇挟みしてパワーファイト可能なエンドグリップ、5g程度の小型プラグから40gのメタルジグまで対応可能な許容性、レングスやパワークラスに対してやや大きめのガイドによるロングリーダーとの相性(今回はナイロンリーダーを5ヒロ)、着底感度の高さによる根掛かり回避、トゥィッチやジャーク、ワインドなどの操作性。
特にリーフの釣りでは魚が釣れたり根掛かりする度にリーダーに傷が入るので、その度にリーダーをどんどん詰めていくが、アーリー86mhはガイド径が相対的に大きく、ガイド抜け抜群のため最初から5ヒロ強のロングリーダーをとってもライントラブルがない上、そもそもFGノット部でのブレイクが一度もなかったため、2日間、リーフエッジに立って、しかも果敢にボトムを攻めたが、現場でFGノットを組み直すことはなかった。
アーリー86mhのお陰で、リーフボトムの釣りを少し垣間見ることができた。
次回はもっともっと大胆に責めることができるだろう。
「このロッドのお陰で、新たな世界に足を踏み出すことができた」
そう思わせてくれるロッドは多くはない。
以上。
(追伸)
夜のちょい投げ打ち込みでは良型タマンがヒット。
【過去レポート】
■【宮古島】アオチビキ等 EARLY 86MH for Rock
■【三重県】ロックフィッシュゲーム EARLY for Rock 93MH/Bait
ほか…
【ANGLER】
とっしー南西(@FISHING_TOSHI)
【TACKLE DATE】
リーフウェーディング
ROD:EARLY86MH(ERY-86MH)
REEL:SW4000HG(SHIMANO)
LINE:アップグレードX8 1.5号(YGK)
LEADER:ナイロン25lb(耐摩耗タイプ)
LURE:
・ナッゾジグ 12g、16g、25g(インクスレーベル)
・テールマッカートニー(inxlabel)
・ジュラクロー(INX.label)
TARGET:
・フエダイ(ミミジャー(ヒメフエダイ)、クチナジ(イソフエフキ)、タマン(ハマフエフキ))
・ガーラ(ロウニンアジ、カスミアジ、オニヒラアジ、ギンガメアジ、カイワリ)
とっしー南西様
いつも素晴らしい釣果レポートをいただきまして、誠にありがとうございます。
今回は難易度の高いリーフでのボトムゲーム攻略ということでしたが、今回も見事な釣果ですね!!
愛用のEARLY86MHと共にとっしー南西も新しい可能性を感じられたとのことで、今後の釣行もますます楽しみにですね!!
秋に近づいて、地元での釣りも盛り上がってくる頃でしょうか?
2024年も終盤に入りつつありますが、愛用のEARLY86MH、93MH/Bと共に釣りを楽しんでいただければ幸いです。
■使用ロッドの詳細⇒こちらから