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【2025 新製品解説】BattleWhip OR60B/C – 専用ベイトタックルとは??

2025年、バトルウィップORシリーズの追加モデルをリリースします。

開発に至った経緯などを本ブログでご紹介させて頂きますので、最後までお付き合いくださいませ。

※IMシリーズに追加される新機種の解説は➞こちらから


●オモリグゲームに新風を

オモリグタックルといえばスピニングタックルが一般的で、明かりの明暗部に向けキャストして広範囲と幅広いレンジをカーブフォールや潮流の抵抗に合わせてドロッパーを漂わせ、素早くそして効率よく探るのがセオリーであり、既存のOR72/Cはその釣り方に特化したモデルです。

しかし、アンカリングで夏潮特有の激流になった際や、シーアンカー流しで強烈な2枚潮となった厳しい条件の中で釣りを成立させるには、40号以上の重たいシンカーが必要不可欠となりますが、スピニングタックルではキャストの限界を超え、バーチカルで真下に落とした場合も強い潮の抵抗が、リーリングの際に大きな負担となった経験をされた方も少なくないと思います。

そんな厳しい状況を打破し、釣りを継続するために私たちが目を付けたのは、「ベイトタックル」の存在でした。

 

●ベイトオモリグ専用のブランクとは?

昨今のベイトリールはブレーキ機能が向上しており、軽くキャストする程度ではバックラッシュを起こしにくくなっており、コツさえつかめば誰でも安定して投げる事が出来ます。

また、カウンター付きのリールの恩恵が大きく、ヒットレンジが把握できリールをパーミングすることで手感度も大幅にアップするという沢山の利点があります。

その利点をフル活用するために、開発にあたってはまず専用のブランク設計からスタートする必要がありました。

シンカーをキャストしたり真下に落としたり、ワンピッチの誘いを数回入れてはカーブフォールやステイでアタリを待つ、といったオモリグゲーム独特な動作あるため、根本的にブランクのデザインは他のイカメタルのベイトモデルと一線を画します。

ましてやターゲットはイカであり魚のようにはっきり明確なアタリが出る事が少ないので、当然ながら繊細さとクリアな感度を備えたブランクが求められます。

また水面との距離が近い胴の間やトモからのアンダーハンドキャストが基本となるため、取り回しの良さはもちろん、誘いのストローク幅も十分確保できる絶妙なレングス設定も必須です。

 

 

そしてなによりも、ヘビーウェイトのシンカーを快適にキャストでき、かつ軽快に操作できるパワーを備えつつも、身体への負担は極力抑えるセッティングが必要不可欠です。

そのようなオモリグというメソッドに必要な機能的要素と、ベイトタックルだからこその利点を融合させたものが、ヤマガブランクスが理想とするベイトオモリグロッドだという結論に至り、開発がスタートしました。

 

●理想を形にした6.0ftの2pcesチューブラーモデル

思い描いた理想的なブランクに仕上げるために何度もテストを繰り返すなかで、アタリを明確に取るためのティップのしなやかさと、ヘビーウェイトシンカーに対応するためのバット部パワーの融合にはかなりの時間を費やしました。

深くしなやかに曲がり込み、素早い収束と強い復元力を持ったブランクに仕上げることはヤマガブランクスのロッド作りの根幹であり、それらがキャストの快適さと軽快な操作感につながる「基本性能」であると考えます。

その「基本性能」をしっかりと磨き上げることで、ベイトタックルだからこその利点が最大限に活かされた、ヤマガブランクスならではのベイトオモリグロッドがデザインできると考え、テストを繰り返しました。

そしてロッドレングスは様々な釣り座でキャストしながら、多様なシチュエーションでの操作において取り回しと手返しの良さ、そして誘いのストローク幅をもしっかりと取れるよう6.0ftに調整しました。

微細なイカのアタリを確実に伝えるチューブラーブランクならではのクリアな手感度と、アンダーハンドでは40号のシンカーを十分な余裕もってキャスト、そしてバーチカルでは60号のシンカーもしっかりとアクション出来るパワーを持たせたOR60Bはベイトタックルの利点である細やかなレンジ攻略と激流時の状況打破に効果を発揮する、現在のヤマガブランクスの考える理想のベイトオモリグロッドです。

 

●BattleWhip OR 60/B

Line:PE0.4~0.8号EGI:CASTMAX40号 Vartical:MAX60号         オモリグゲームにおける「カウンター機能によるレンジの把握」・「手感度による圧倒的なアタリの取りやすさ」・「ベイトリールの巻き上げ力の強さ」というベイトタックルならではの利点を最大限に活かすために、取り回しの良いレングス設定と操作性・これまで長年ライトゲームロッドで培った、チューブラーの高感度性能を詰め込んで練り上げたベイトオモリグ専用ブランクです。イカメタルよりもオモリグの釣果が優勢となるようなシチュエーションにてアングラーの釣果向上を確実にアシストします。

 

●OR72/Cとの使用感比較

OR72/C

スピニングタックルだからこそのキャスト性能で手軽に遠投することが可能です。大剣サイズが潜む誰も届かないような明暗部より先の暗部から広範囲を手返し良くスピーディーに探る場合には大活躍します。40号まで使用できるキャパシティを持たせておりますが、15~30号で表層から水深40m程度までの使用感が良好です。

 OR60B/C

スピニングタックル程の遠投性は無いにしろ、釣り座から15~20m程度の明暗部までの必要最低限の飛距離が確保できます。クラッチフリーの状態でサミングを掛けながらのカーブフォールとカウンターでの水深把握を可能とし、アタリや違和感に対し即時対応できる手返しの良さと、表層~中層の浅棚で10~15号の軽い鉛も使用できながら、40号以上を使用した50m以深の深棚や潮流が速い状況でも楽に扱える応用範囲の広さも特徴です。

 

チューブラーティップに拘った理由

・チューブラーの方がトラブル無く安心感もってキャスト出来る。

・チューブラーブランクでも調子の出し方次第によって目感度で十分にアタリが取れる。

・もし、ORでソリッドティップを採用するとIMモデルと違いソリッドとブランクの径が確実に太くなりロッド全体重くなり軽快さが失われるというデメリットを回避。

・チューブラーは継ぎが無い分、感度が際立ち手感度でアタリがしっかりとれる。※ブルーカレントシリーズで培ったノウハウを注入。

・ソリッドのとの継ぎが無い分、構造が単純化されコストパフォーマンスが上がる。

以上がバトルウィップORシリーズのチューブラーに拘った理由となります。やはり、船上でキャストすることを前提としたコンセプトとなるため、安心安全にお使い頂けるようバット部は頑丈にし、ティップはしっかりとアタリを聞き分ける繊細さと高感度に仕上げております。

 

●ツツイカシーズン以外でおススメの使い方

OR72/C

60gまでを使用したブレードジギングやTGジグの120gまでをバーチカルで使用するSLJに最適なモデルとなります。OR72/Cの特徴的なロンググリップは、脇でしっかりとホールド出来る事により、ブレードジグの高速巻きを安定して行えるのと、ティップのしなやかさがブレードジグを安定させ、バイトを弾きにくくする効果があり、SLJではしなやかなティップを活かしたスイミングアクションを得意とします。

但し、ツツイカを狙う事に特化したが故に、小口径のガイド仕様となりますが、そこさえ気にしなければ問題ないかと思います。

OR60B/C

このモデルはベイトオモリグの為に開発されましたが、ライトジギングに問題なく流用可能となります。取り回しの良いレングスと繊細な使用感は150gまでのジグを使用するタチウオジギングにおすすめできます。しなやかなティップはラインスラックを出さないスイミング系のアクション入力ができ、張りの強くなるベリーでしっかり掛けられるのと、バットには十分なパワーを持たせているので、メリハリ効かせた素早い上げのアクションで高活性の太刀魚にスイッチを入れる事も、ジグを弾いて横を向かせたフォールでの誘いも行える自由度を秘めています。

 

最後に

2025年発売のバトルウィップOR60B/Cは、前述のとおりベイトタックルの利点を存分に活かせる事と、これまでにない感覚でオモリグゲームをもっと楽しめる1本として自信もってお薦め出来るモデルとなります。先ずは2025年1月17日からの横浜で開催される『釣りフェス2025』を皮切りに全国で開催されるフィッシングショーやストアイベントで展示させていただきますので、先ずは手に取ってその感触を是非ともお確かめ下さいませ。

その他、細かい詳細等はHPのブログや動画にてご紹介させていただきます。


》バトルウィップOR60B/Cの製品ページはこちらから

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