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【熊本県】真鯛(タイラバ) シーウォークタイラバ 72S / 60F

遊漁船「明日海」の中野船長より、今年発売となりましたシーウォークタイラバ 72S / 60Fを使用した実釣レポートを頂いておりますので、ご紹介いたします。
※「明日海」ではシーウォークタイラバシリーズのレンタルも行っておりますので、実際に使用してみたい方は是非お問い合わせください。


皆様こんにちは!!熊本県天草で遊漁船「明日海」を展開しております船長の中野です。桜前線の北上、黄砂が舞うこの季節、いかがお過ごしでしょうか。

地元天草の海では「桜鯛」シーズンとはいえ、今シーズンは若干の遅れを感じていたところですが、ようやく天草灘や早崎海峡、有明海で少しずつですが、産卵を意識した個体「抱卵しているメスや成熟した白子を持ったオス」を見受けるようになりました。

レンジもシャローを意識した魚から少し深場のフラットなエリアの魚まで、地形はもとより潮回りにおいて、日に日に変化が大きいのも感じております。そのような中、今回は、以下のようなことを意識して実釣を立案してみました。

①潮回りの中で、比較的に潮の緩い<潮があまり効かない>状況下において、魚群探知機やソナー等、魚の反応はあるも食い渋ることが多いケース

②アタリは出ても食いが浅い、短いジアイや数少ないアタリをどうキャッチに結びつけるか

◆参考:今回の4月13日小潮<下りの小潮2日目>は、天草本渡瀬戸12:50が満潮、午前中は潮位幅があまりない。一方、下げ潮はそれなりに動く予想で狙いは「下げ潮オンリー」

凪予報を追い風に出船を前日に計画したところで、当日は「14:15」に天草・佐伊津港を出船しました。また、先ほどのイメージからより魚へ近づくため、ロッド戦略は、ヤマガブランクスシーウォークタイラバシリーズの4機種のうち、感度に特化した「72S」掛けの性能と高い汎用性能を併せ持つ「60F」をセレクト。

【SeaWalk Tairubber 72S(タイプ:センシティブ)】
■Lure: 30~100g (Tairubber) ■Line: PE 0.4~0.8
●推奨水深目安:水深20~80m程度 (潮流など各種条件による)

【SeaWalk Tairubber 60F (タイプ:ファスト)】
■Lure: 60~120g (Tairubber) / ~100g (Jig) ■Line: PE 0.6~1.0
●推奨水深目安:水深30~100m程度 (潮流など各種条件による)

前述のセンシティブな状況から魚を乗せたい、またショートバイトで乗せていくこととは正反対に、当たったら掛けていこうと攻めのメソッド。
併せて72Sのチューブラー性能を最大限活かしたボトムコンタクトの感度も理由の一つ。

メインフィールドの一つ、早崎海峡は潮流が最大7ノットを超える激流海域
天草の鬼池、早崎海峡、南島原海域では、岩礁帯や根、急な勾配のかけ上がり等も数多く点在し、潮が緩いタイミングでも底取りのスキルが魚のバイトチャンスはもとより、根掛かり回避の大きな要素となります。
感度が良い「72S」は言うまでもなく、アングラーのスキルを後押ししてくれるアイテム。

また、今回使用するタイラバやジグ等の中で、ビンビンスイッチや各社タングステンジグなどは、乗せ調子のみならず、適度な食い込みに際して、弾かないティップ性能としっかりとしたアワセを融合した「60F」がショートレングスの特性によるレスポンスも加えて、良い仕事をしてくれるはず…そのような期待とイメージを膨らまして実釣に臨みます。

●いざ、実釣へ

最初のエリアは、水深約25メートルの前後のシャロー、これまでも大型の実績があるエリアで、潮は下げ2分程度の状況からアプローチ。潮流は「0.6ノット」表示も、思うように引き潮が効いておらず、50メートル付近のレンジまで展開もアタリがなく、移動。

次のステージは水深40メートルから60メートルまで緩やかにかけ下がるエリアを流す。潮はここで1.1ノット、アタリが出ても良い反応が魚探にも映りだす。タイラバタックルの「72S」にフォール直後にバイト、真鯛のファイトではない・・・正体は、「根魚」のカサゴ(ガラカブ) 〜本日最初バイト、キャッチの魚

この魚の応答は、「一つのキー」
このエリアの活性のヒントになればと、もう一度、潮に船を入れ直す。活性があれば再現性があるだろうし、なければエリアを移動する予定です。

2回目の流し、50メートルラインで「72S」にボトムから10巻ほどで小さめの前アタリから舞い込む。ドラグの出方からは、2、3キロ程度はありそうな雰囲気。50メートル程度から浅いシャローの真鯛は、上のレンジまでナイスファイトをしてくれる。

ネットインした真鯛は、3キロ弱

もう一度、少し潮と風を読み、船を再トレース。
次は、「60F」とビンビンスイッチの組合せで攻める。すると、同じくボトムを切った15巻ほどでティップに好感触。
少し持たせてキレ良く巻きアワセ、ドラグはそう出ないキロサイズ。

ヘッドのアイテムは違うも再現性を確認。潮は1.7ノットと効きだして、理想の展開へ。若干のトレースラインを修正し、船をリスタートさせ。この流しも「60F」でトライ。
イメージどおり水深50メートル前後、リールからラインが90数メートル出ているところ最初のフォールダウンから6ターン目、10巻前後でバイト。少しためてアワセを入れると今度はドラグが。明らかに1枚目といい勝負、これもまあまあ。浮かせてみると3キロオーバー真鯛。

ここまでは理想の展開。

海況は、潮目も近くにありまだまだといった感じ。少し潮の流れる方向が変化、方向を読みリスタートへ。
底潮も効きだし、よりボトムコンタクトの感度良い「72S」を手に取り、タイラバヘッドのタックルへチェンジ。50メートルのレンジからフォールダウン、1ターン目、2ターン目と繰り返し、ラインが、90メートルほど出たタイミング10数巻でカツンと金属的な反応からティップが舞い込む。初速からそうでもなかったものの、10メートルほど浮かせたらそこから強烈なドラグサウンドが響き、今日イチのサイズの確信とアドレナリンも最高潮へ。今日は流したレンジが浅めで船べりまでファイトを想定、油断も禁物。ワンオペのため、ネットをスタンバイしながらゆっくりと浮かせていく・・・

海中に見えた魚体は、なかなかのサイズで5キロはゆうにありそう
ネットインした真鯛は、乗っ込みの「桜鯛」そのもので、78cm / 6.3kgの良型をキャッチ

まだまだこれからといった雰囲気も時間の都合上、この時間「16:30」がタイムアップで納竿〜港へ船を向けました。

●実釣を振り返って

この日は、ガイドを行っている普段のスタンスをベースにワンオペの状況からトライ&チャレンジも出来た時間でした。
「72S」をセレクトした理由を前述しましたが、根掛かり回避のために感度重視の中、ライトラインにしたこともフォールの安定<潮噛み>や的確なボトムコンタクトの感度アップに繋がりましたし、結果、そのことでこの日は少ない時間とはいえ、砂地にところどころ瀬が点在するエリアにおいて、ヘッドのロストがなかったことが、釣果はもとより、ノンストレスかつモチベーション面で大きく寄与してくれました。

また、「60F」に関しては、魚の反応<バイト>に乏しい場合を想定し、タングステンジグやビンビンスイッチを用いた「リアクション」の釣りをもう1つの展開としていました。バスフィッシングをやっていた経験から、特に産卵絡みを意識した魚においては、食い気よりも生殖行動に意識がある魚に重きがあってもおかしくないですし、そんな場合はまだまだバージンインパクトの要素が大きいビンビンスイッチやタングステンジグをテリトリー内へ送り込むイメージを持って臨んだ次第です。

「72S」並びに「60F」の2つのアイテムを用いて手前味噌ですが、今回、アタリは少なかったものの全てヒットに持ち込めたこと、大きな要因だったと思っております。まだまだ春の真鯛ゲーム、これからが本番を迎えるところも多いはずです。今回のワタシが使用したアイテムに乗せモデルの「70AT」、ディープエリアや電動、ドテラメインの「611D」を加えたシーウォークタイラバシリーズ4機種のラインナップから皆様のフィールドや戦略、その日の状況に応じて、お持ちのスキルをより一層活かしてくれること間違いなし!!です。

【タックルデータ①】
ロッド:シーウォークタイラバ72S(タイプ:センシティブ)
リール:シマノオシアコンクエスト200PG+リブレクランク120
ライン:DUELスーパーXワイヤー4 P E0.8+バリバス船ハリス5号
ヘッド:タイラバ100g〜120g中心に使用

【タックルデータ②】
ロッド:シーウォークタイラバ60F(タイプ:ファスト)
リール:ダイワソルティガIC 200P-DH+リブレフォルテッシモff
ライン:DUELスーパーXワイヤー4 PE0.8+バリバス船ハリス5号
ヘッド:ビンビンスイッチ100g・ボーズレスタングステンジグ他、各社タングステンジグ