REPORT
【北海道】アメマス EARLY510ML
ヤマガブランクスユーザーの山本様より、釣果のご報告をいただきましたので、ご紹介いたします。
【北海道渓流】アメマス Early510ML for Boat
12月の北海道渓流は11月と打って変わり、
魚の反応は非常にシビアになる。
しかし12月でも依然として大型はその場に座しており、どの川でもチャンスはある。
いい日を願って狙って通うのみである。
私は北海道の大鱒には“北海道スペック”もしくはそれに通ずる能力を持つマルチパーパスロッドが必然であると考えている。
“北海道スペック”とはざっくり、
①深みやストラクチャーの中で操作できる質量のルアーを投・操作できる性能。
②大型魚の乱暴に耐える事のできる追従性。
③大型魚を押しの太い強い流れから引き剥がせるもしくは丁寧に手前に寄せる事のできる性能。そして、それを可能にする糸針との整合性を持っている
④太糸を使用できる大きいガイドを持つ。
上記が無いと北海道で大物を掛けた時に余裕が生まれないと考えている。
特に規模が小さくて複雑である河川の大物であればあるほど”北海道スペック”は必然である。6ftを超える“北海道スペック”の竿は散見されるが5ft台スピニングとなると数は非常に限られる。
従って、私は某メーカー様の20g弱を操作できるグラスロッドをずっと愛用している。
このグラスロッドで60cm代のニジマスを始め大鱒を仕留めている。
しかしグラスロッドの特性上、ダウンでルアーを流した時のフッキングが甘くなる事やトゥィッチ時の復元の遅れは避けられなかった。
Early510MLを見つけた瞬時に、“北海道スペック”にマッチしているかもしれないと考え、ヤマガブランクススタッフ様にご相談もさせて頂き購入した。
そこでEarly510MLをホームリバーで使用した体感をホームページで記載されている特徴になるべく沿って述べさせて頂きたい。
①21gまでを投・操作可能
北海道の河川は小規模であろうが、平気で20g前後のルアーを操作しなければいけないシチュエーションがある。
そこでEarly510MLはかなりのアドバンテージとなる。
実際19gのスプーンを丁寧なペンデュラムキャストしても全く竿が負けずに遠投可能、またそれを川の中で操作してものされている感じはない。例え川の規模に対してそこまで重たいのを使わないにしても、10g前後を川の流れに負けずに操作できる事は非常に重要である。
下限の5gのミノーに関しても細かいトゥィッチは十分可能であった。
スプーンマニアの人であれば、もう少しFテーパー寄りの竿の方が好みかもしれない。
重要な事として、MAX21gを操作遠投できる事は、5ft台を使用する小規模河川であっても中流・下流で行う釣りを可能にする。
例えば11cm-14cmのフローティングミノーを中層まで潜航させてストラクチャー際に潜む大型のブラウントラウト・アメマスをコールアップする事ができる。本来であればシンキングミノーでギリギリを通して掛けてもボトム付近なので根に絡まれて獲れないという概念を無視する事も出来るわけだ。
まさに”ボートスジアラキャスティング戦法”を川端の狭い川でも可能な訳である。
キャスティング性能にも驚いた。
グラスのような速度域の広いキャスティングが可能かつ、高速のキャスティングでも竿先がブレずに更なるシャープなキャスティングも可能であった。
コンタクトに対する感度も標準を備えており全く問題はない。
②魚とのファイト
魚への追従性は見事であった。
小鱒-今回掲載した50cmのアメマスに対して見事な胴調子も適度な復元力で魚の極端な暴れを許さなかった。20cm程の小鱒ではあまり曲がりはしないもののバレないという安心感はある。50cmのアメマス程度では一方的に浮かせ、全くのされなかった。しかし、50cmを超える鱒は必然的に質量があるのでEarly510MLは綺麗に曲がる。なので非常にエキサイトな感覚を楽しむ事が出来た。
強引におもいっきり剥がすショート怪魚ロッドでは無いため、合わせるリールに関しては2500番以上かつトルク・剛性のあるリールを合わせるのが最適である。フッキングに関してもFテーパーではないものの、絡め獲りきちんとフッキングを決める事が出来る。
以上のことから、Early510MLは“5ft台で対応する川幅の全ての川に潜む大物に安心して使用できそうである”
というのが今回の結論だ。
しかし、60cmの虹鱒、70cmのブラウン・雨鱒に対してまだ試してはいないので言い切ることが出来ない。
もし、これからEarly510MLで大物一点集中をやってみたいという方は、PE1.2号・リーダー16lb以上を搭載して、勝つ可能性を高めて極限のファイトを楽しんで頂きたい。
ここまで褒めちぎっておいて書くのは非常に恐縮であるが、Early510は胴調子であり、大鱒を流れがある場所やストラクチャー周りで掛けたらかなりの抵抗が掛かる。
“北海道渓流”として使う上で1つ懸念があるとすれば、グリップ周りの剛性感がもう少しだけ私にはしっくり来ると良いなと感じた。
※(本来船用の竿なのが前提であるためあくまでも個人の感想である)これから上記の大鱒達との極限のファイトを通じてEarly510MLの限界を確かめ、報告させて頂きたい。
〈タックルデータ〉
ロッド: Early 510ML for Boat
リール: 21コンプレックスXR 2500 f6 HG
ライン: オールマイト 1号
リーダー: 東レ スムースショックリーダー16lb
》EARLY 510ML for Boatの詳細はこちらから
山本様
この度は、素晴らしい釣果レポートをお寄せいただき、誠にありがとうございます。
また、EARLY510MLをご購入いただきましたこと、重ねて心より御礼申し上げます。
ご所望されておりました「北海道スペック」としてご満足いただけたとのこと、私どもといたしましても大変嬉しく、光栄に存じます。改めまして、厚く御礼申し上げます。
拝見いたしましたレポートは、実釣を通じた臨場感あふれる詳細な使用感が丁寧に綴られており、これからご検討される皆様にとっても非常に参考となる、素晴らしい内容でございました。
今後ともEARLY510MLでのご釣行を存分にお楽しみいただけましたら幸いです。
次回は「大鱒」の釣果レポートを、スタッフ一同心より楽しみにお待ちしております。



