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【2025 新製品解説】EARLY510ML for Boat – ベイエリアを制する”喰わせの1本”
■Lure: 5~21g
■Line:PE0.6~1.2
■全長:1776mm
■自重:91g
■価格:¥32,000(税抜)
2025年、EARLY for Boat シリーズに追加新機種として登場予定のEARLY510ML。
近年釣りを制限する港湾や沖堤防が増加傾向にあります。釣り場が制限されれば、やはりオフショアに目が向くのは必然と言えますが、いきなり本格的なジギングやキャスティングゲームに挑戦するのは、やはり若干ハードルの高さを感じる方も少なくないと思います。
そのような背景のもと注目度が高まっているのがベイエリアや湾内の身近なオフショアゲームです。
プレジャーボートやレンタルボート、沿岸部のルアーゲームを提供する遊漁船はここ数年で明らかな増加傾向にあります。
注目すべき共通要素は「小回りの利く小型の船体」
そしてそのようなボートで使用する為に我々ロッドメーカーとして重要視すべきは、「取り回しの良さ」であると考えました。
例えば小型のボートにおいてティップを下げた状態で、メリハリのあるミノーのジャーキングを駆使して攻略しようとすると、ロッドレングスによっては水面を叩いてしまうリスクが増え、意図した操作の妨げになりかねません。
EARLY for Boatシリーズの既存アイテムには68MLと610MH/Bがあり、これらももちろん「取り回し」という点では非常に優れてはいますが、更にコンパクトにそして軽快にストラクチャー撃ちや穴撃ちなどベイエリアのライトキャスティングゲームを楽しむための1本を開発しよう!と、いうことで追加新機種となったのがEARLY 510MLなのです。
単にブランクのレングスを短くして張り感を強め、シャープさを上げることでキャストやアクションといったロッドワーク面における「取り回しの良さ」は向上します。しかしそれだけではYAMAGA Blanksらしさの象徴である、「曲げて獲る」性能が損なわれかねません。
そこで我々がフォーカスしたのは「曲がりの支点」です。この「曲がりの支点」の位置次第でアングラーが感じるロッドの使用感は大きく変化します。
ブランクの張り感をやや強めながら曲がりの支点をロッド中央付近に置く、いわば「レギュラーテーパー」に設定し、「硬さ」とは違う「強くスピーディーな復元力」という特性を追求することで、小さなモーションからの高いシュート力とアキュラシーを備えつつ、パラボリックに曲がりこんで追従し、溜めの利くファイト性能を持った「曲げて獲る」ことができるショートレングスのベイエリア・ライトキャスティングロッドが完成しました。
このモデルがアングラーにもたらす最大のアドバンテージは、大きく分けて3つ!
1.極めてシャープで収束の速いブランクが生み出す「キャスト精度」
2.軽量・短尺なブランクがもたらすアングラーの「手首の負担軽減」
3.ブランクが曲がり込む事で生まれる「楽しさ」と「バラしの軽減」
1.「キャスト精度」
EARLY for Boat シリーズの中で最もライトなパワークラス「ML」である510は、同シリーズの68Mと610MH/Bと比べ、少ない入力と負荷でブランクはしっかりと深く曲がり込みます。
前述のとおり510MLはブランクの張りをやや強めながらも、曲がりの支点をロッドの中央付近に置く「レギュラーテーパー」に設定し、強く素早い復元のレスポンスという特性を如何にして高めていくか、ということにフォーカスしています。
このブランク特性うまく利用することで、小さなモーションでの高いシュート力とピンスポットを的確に狙うことができるアキュラシーが発揮されます。ベイエリアのライトボートゲームを楽しむためのマストな要素です。
2.「手首の負担軽減」
ピン撃ち・穴撃ちならばワンハンドキャストで手返し良くかつテンポ良く攻めたいところです。
510MLはショートレングス・軽量かつ全体のバランスの良さが相まって、手首を使ったコンパクトなフォームで繰り返しキャストしても、アングラーの手首への負担は非常に軽減されます。
張り感は残しつつも少ない入力で曲がってくれるブランク設定なので、スペック表記上MAXウェイトの21gは快適かつ軽快に、抜群のアキュラシーでピンスポットにルアーを入れることができます。
そしてミノーのジャーキング時においても、少ない入力で曲がるブランクの復元力を活かしながら、手首への負担を抑えたメリハリある誘いが演出しやすい設定になっています。
3.「曲がる楽しさ」と「バラしの軽減」
上記2つの特性からも、張り感は程よく残しつつも少ない入力で曲がり込み、そして復元するスピードとパワーが際立つ、という矛盾した要素が具現化された510ML。
ベイエリアでのライトボートキャスティングにおいて、たとえサゴシ、セイゴであってもしっかりと曲がり込み浮かせてくるというファイトの一連の流れは、純粋に楽しいものです。
ターゲットの躍動感を感じながら安心感を持ってやり取りができるブランクが、結果バイトの弾きやバラしの軽減につながり、必然的にランディング率の向上へと寄与すると、我々は考えています。
サワラやランカーシーバス等、サイズの大きいターゲットを狙うシーズン、朝はテトラの穴撃ちを、午後からオープンエリアで遠投しワイドレンジを探るようなシチュエーションならばEARLY510MLと68Mの使い分けがおススメです。
この2本を状況やフィールド、エリアとターゲットに応じて組み合わせる事でベイエリアのボートキャスティングゲームを更に広くカバーします。
これらの要素はベイエリアでのライトボートキャスティングゲームをより一層深く楽しむために必要不可欠です。様々なエリア、様々なメソッドとシチュエーションに適合するようブランク自体の汎用性を高めつつ、リアグリップのレングスやガイド径にも気を配りながらアングラーの自由な発想を妨げないようセッティングを煮詰めています。
例えばベイエリアでのサゴシゲームが盛んな新潟県においては定番の60~70lbというリーダーを使用した外掛け結びやPRノットでも巻き込めるガイドセッティングを採用したり、シングルハンドキャストの軽快さとミノーのジャーキングでの取り回しの良さを妨げないリアグリップのレングスはアングラーにとっては大きなアドバンテージです。
YAMAGA Blanks のロッドすべてに通じる「曲げて獲る」というコンセプトは、全国各地の多種多様なフィッシングシーンにおいても、アングラーが純粋に釣りを「楽しむ」という点において非常に重要な要素だと我々は考えます。
EARLY510ML for Boatで、我々のメッセージを是非体感してください。