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【2025 新製品解説】ブルースナイパーボート ~徹底解説~
2025年春に発売となるボートキャスティングシリーズ『ブルースナイパー』をご紹介します。
2015年に前作のブルースナイパーが発売されて以来、多くのアングラーの皆様にご支持いただき、大型ヒラマサやマグロ類の数々のメモリアルフィッシュの報告が寄せられました。
それから10年。オフショアキャスティングゲームを取り巻く環境は大きく変化しました。
クロマグロは100kgを超える大型個体の釣果が安定し、高水温化によりヒラマサやキハダマグロの分布が北上。これまで限られたシーズンや少ない個体数で狙いづらかったエリアでも、遊漁船船長とアングラーによる開拓が進み、ポイント攻略やシーズナルパターンが確立されてきました。
そして、ルアーにおいても大きく進化しており、同じトップウォータープラグでも素材や形状が多様化し、状況やポイントに応じたルアー選択が可能になりました。さらに、トップウォーターに反応しないターゲットをミノーやシンキングプラグで攻略する手段も一つのメソッドとして完全に定着化し、青物やマグロ類のみならず、大型のハタ類までもターゲットとして視野に入るようになりました。これにより、昨今のボートキャスティングゲームの可能性は大きく広がっています。
そして2025年、新生『ブルースナイパー』は多様化する現代のキャスティングシーンに対応するため、状況やルアーに合わせた「3タイプ・計7機種」のラインナップで登場します。
「FLX-Mode」は、曲がる・柔軟性・追従性をコンセプトに開発された3機種です。軽い力でスムーズに曲がるブランクスは、1日中快適にキャストを続けることが可能です。また、追従性の高いティップとベリーは、ダイビングペンシルなど引き抵抗の少ないルアーでもアクションエラーを防ぎ、魚への違和感とプレッシャーを与えずアプローチできます。
さらに、柔軟性を活かしたファイト性能は魚を無駄に暴れさせず、アングラーへの負担を軽減しつつ確実にプレッシャーをかけ続けることができます。まさに、キャスティングロッドとして「曲がる」ことの意味と利点を具現化した、ヤマガブランクスらしさに満ちたシリーズです。
■ Lure: 14~45g
■ PE: Max2号
高い遠投性能と繊細なルアー操作性を両立し、ナブラ撃ちやマイクロベイト偏食パターンでは小型プラグとライトラインを駆使したアプローチにて真価を発揮します。ファイト時は柔軟ながら芯を持たせた設計により、魚を無駄に暴れさせず、確実にランディングへと持ち込めます。特に、船縁での急な突っ込みによる口切れが多いサワラやカツオのナブラ撃ちゲームにおすすめです。
【旧81/2との比較】
旧81/2は取り回しと軽快さを重視したセッティングでしたが、83/2FLXは魚を掛けるための遠投性を重視し、小型ルアー+ライトラインでの大型魚攻略も視野に入れたため全体的なロッドパワーは上がっております。
■ Lure: 45~140g
■ PE: Max6号
キャスト時は軽い力で素直に曲げ込める柔軟性とは相反する収束の速さと強い復元力により、楽に安定した飛距離を確保できるのが特徴です。柔軟なティップとベリーはダイビングペンシルのナチュラルなアクションを容易にし、ピッチの狭い波や潮と風が逆のルアーが引きにくい状況下でのアクションエラーを低減させます。ファイト時には、しっかりとした溜めが効き、ヒラマサ特有の急な走りにもバットがしっかりと対応しますので、体力に自信の無い方へもおススメ出来るモデルです。
【旧モデルとの比較】
・82/6との比較:83/6FLXでは遠投性と操作性を向上させるためにリアグリップを延長。ファイト性能は、曲がり支点が手元に近く、よりマイルドで負担の少ない使用感を実現しています。
・81/6Blackyとの比較: 81/6Blackyは強度とファイト性能重視の重量級モデルでしたが、83/6は誘い出しゲームに対応できるルアーの操作性と楽に投げ続ける事が出来る軽快さが特徴となります。
■ Lure: 60~180g
■ PE: Max8号
大型ルアーの操作性に優れ、シイラやダツなどの大型ベイトパターンや、激流・シャロー・荒根といった難易度の高いポイント攻略にて活躍するハイパワーモデルです。ハイドラグテンション下でも、ロッドをしっかりと立ててファイトすることで、「曲がる」事を軸とする強靭な粘りが発揮され、一方的にのされにくく制圧できる特性を持たせております。また、PE8号クラスが必須となるクロマグロゲームや夏場の大型キハダゲームでもお使いいただけます。
【旧81/8Blackyとの比較】
81/8FLXは、誘い出しゲームで振り続けられる軽快な操作感を実現。バットパワーも向上しており、短時間で魚を制圧するヒラマサゲームにも適応しています。
「リジッド」は、硬さ・強さ・レスポンスをコンセプトに設計されたモデルです。
オフショアキャスティングゲームにおいて、トップウォータープラグのクイックな操作から、潮の抵抗が掛かるシンキングルアー全般を使用したアンダーウォーターのアプローチまで対応します。強い張りと高い復元力を備えたブランクは、細かなルアー操作と、シャープなキャストフィールを実現しています。クイックでダイレクトな操作性はキャスティングゲームを単調化させず、優れた感度が水中の情報を手元にしっかりと伝え、数少ないチャンスを確実に捉えるための戦略的な1本となるでしょう。
■ Lure: 30~60g
■ PE: PE2~3号
シャープなキャストフィールと、ボートの大小を問わない取り回しや操作性にこだわり、PE2~3号クラスでボートキャスティングゲームのさまざまなターゲットを攻略することを目的としたモデルです。トップウォータープラグではクイックな操作感を発揮し、アンダーウォーターでは青物用のミノー、鉄板バイブ、スピンテール、さらには50~60gのジグヘッド+シャッド系ワームを駆使する状況打破やゲーム展開にも対応します。シャープな遠投性能と軽快で取り回しの良いグリップレングスにより、シンキングミノーや引き抵抗の強いロングリップミノーを用いたジャーキングゲームにもベストマッチ。近年人気のサワラのミノージャーキングゲームでもその性能を存分に発揮します。ターゲットに応じてライン号数を2号・3号と使い分けることで、多様なターゲットとメソッドを網羅できる1本です。
【旧モデルとの比較】
72/3および79/3とは全く異なるコンセプトで、新しい調子と仕様を実現。
■ Lure: 40~90g
■ PE: MAX PE4号
しなやかなティップと相反する強い復元力を持つベリーとバットは、シャープなキャストフィーリング、クイックでダイレクトな操作感、そして安心感のあるファイト性能を融合させています。トップウォータープラグ全般で狙う青物をはじめ、引き抵抗の強い大型ミノーやヘビーなジグヘッドリグ+大型シャッドワームで攻略するスジアラやクエ、チャイロマルハタなどの大型ハタ類、中型のトレバリーをターゲットとしたアンダーウォーターゲームに最適です。
【旧モデルとの比較】
72/3および79/3とは異なる新たな設計コンセプトを採用。
■ Lure: 45~110g
■ PE: PE4~5号
ロッド全体に高い復元力を持たせており、キャスト時には軽い入力と小さなモーションで、オーバーヘッドからアンダーハンドまで船の大小や釣り座を問わずカバーします。さらに、ダイレクトな操作感により、アングラーの意思に応じてダイペン、ポッパー、シンキングプラグなど、ルアーの種類を問わずクイックな操作が可能です。ルアーの動きに対するセレクティブな条件や、無風・ベタ凪のタフなシチュエーションでの軽快なポッピングアクション、緩急自在でスピーディーなダイビングアクション入力により、ヒラマサやキハダのゲームにおいて高いパフォーマンスを発揮します。
【旧モデルとの比較】
75/4とは異なる新しい設計思想で、より高次元な性能を追求。
「TRQ」シリーズは、対大型魚をターゲットに設計され、粘り強さと高い復元力を併せ持つブランクを採用しています。ロッドを立てるというアングラーが最も楽なファイト姿勢をとる事でブランクは安心感のあるベンドカーブを描きます。要所ではブランク全体がしっかりとアングラーを支え、長時間のファイトにおいても身体への負担を軽減しながら、確実にターゲットを仕留めることができます。まさに「絶対に獲る」ための真っ向勝負に挑むアングラーのために開発しました。
■ Lure: 40~150g
■ PE: MAX PE10号
PE10号対応で、大型キハダやクロマグロとの真っ向勝負に挑むめのハイパワーモデルです。ナブラ打ちにおいては幅広いルアーを小さなモーションで正確に打ち込むことが出来る安定したキャスト性能と持たせており、誘い出しにおいてもペンシルや小口径ポッパーを少ない入力で遠投・操作できる軽快な使用感に仕上げました。ファイト性能は、ロッドを立てて角度をつけるほどに深くスムースに曲がり込むことでバットパワーがしっかりと引き出されます。高いドラグ値で長時間に渡るファイトでも身体的な負担を抑えながらプレッシャーを常に掛け続け距離を詰める勝負所を見逃しません。
【旧81/10Blackyとの比較】
旧81/10Blacky はファイトを重視の粘り強いバットで楽に曲げ込みやすいのが特徴ですが、81/10TRQはキャストの振り抜きはシャープになり、バットパワーとロッド全体の強度がアップした事でドラグ負荷をさらに掛けやすくなり、リフトパワーも大きく向上しております。
以上、2025年 新生ブルースナイパーのご紹介をさせていただきました。
オフショアだからといって、いつでも簡単に大型魚が釣れたり、多くの魚を手にできる状況はそう多くはありません。現実はむしろ、数少ない千載一遇のチャンスを確実にモノにすることが求められる、厳しく、難しい釣りの連続です。
特に誘い出しゲームでは、潮目や潮波から瀬の位置をイメージし、ルアーをポイントに正確に打ち込む技術が試されます。そして狙い通り、自ら操作するルアーにバイトがあった瞬間の興奮、キャッチできた時の達成感は、他には代えがたい唯一無二の瞬間です。
オフショアキャスティングゲームは、状況の読み解き、試行錯誤を続け、挑戦を積み重ねた先に、大きな感動が待っている釣りです。
新生ブルースナイパーが、皆様にその興奮と感動を届け、記憶に残る魚と出会えることを心から願っています。