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【2023新製品】New シーウォークタイラバシリーズ~なぜこの4機種が誕生したのか~【開発秘話】
現代のタイラバシーンは、アングラーの数が増えていくと共に、釣行スタイルも変化と進化を繰り返し、フィールドも10mを切る水深から100mを超える深場まで、スタイル・フィールド共に年々増えてきています。
前作のタイラバシリーズでは全国のタイラバフィールドに対応することは難しいと考え、新シリーズの開発をスタートさせました。
新しいシーウォークタイラバシリーズでは、全国のフィールドに対応することを念頭に置きつつも機種ごとの特徴はしっかりと持たせて、かつアングラーの皆様が選びやすいシリーズを目指しました。
(タイプ:オートマチック)
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まず、シリーズを構築するにあたってまず着手したのが、タイラバの王道である乗せタイラバに特化しつつ全国どこのフィールドでも快適に使用できるような…尚且つタイラバを楽しめる、シリーズの基本となる高汎用モデルの開発でした。
実際に完成したロッドは当初の思惑通り幅広い水深とヘッドウェイトに対応しつつも、下記の特徴的な要素を持たせました。
■巻き続けるだけでバイトを弾かず簡単にフッキングに持ち込む”乗せ”の性能
■ロッド全体でのスムーズな曲がりと高いリフトパワーを融合
■凝縮した高汎用&高性能によってタイラバの楽しさをダイレクトに実感できる一本
しなやかなで乗せに特化しながらもロッド全体がシームレスに曲がることにより、ヒット後のバラシも軽減し、何よりも魚が掛かった際のファイトがとても楽しい、まさに”曲げて獲る”、ヤマガスピリットを体現する1本が完成しました。
全国各地のフィールドに対応するモデルですので、タイラバビギナー方はもちろん、1本で色々なシュチュエーションに対応したい方や、ベテランアングラーの皆様もタイラバを始めたころのようなワクワク感を思い出させてくれるようなロッドになっています。
(タイプ:ディープ)
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前述した70ATでほぼ全ての海域をカバーできますが、私たちの地元天草の深場や有名な玄界灘のディープエリアに通う中で、風が強い場合などにどうしてもヘッドウェイトが重くなり、手首に掛かる負担の増加やティップが負けてしまうことで感度・パワー面での不安を感じていました。その中でディープエリアでもいかに負担を軽減し、集中力を切らさず楽に釣りを行えるかを考え、ロッド仕様も負荷が強い場面での使用を想定し、開発したモデルが611Dになります。
■全体的なロッドパワーは上げつつも、ブランクは固さでなく”粘り強さ”を求めた設計
■ラインを長く出した状態でも感度を維持するティップ・ベリーの適度な張りと粘り
■リールシート・グリップ(各種EVA)仕様も深場を想定した仕様へ
重いタイラバを使用する上である程度ブランクの固さと張りは必要でしたが、固くしすぎてしまうと逆に負担が増えて、張りを強くしすぎるとバイトを弾きやすくなってしまい、ブランクの調整には時間を要しましたが、曲がりの支点とパワーを調節することにより、程よい固さと粘り強さを持ったロッドが完成しました。水深50m~70m程で行う通常タイラバでも十分ご使用できますが、より過酷な状況下でメモリアルな真鯛を狙う、コアなタイラバアングラーの皆様にも是非試していただきたい1本になっています。
(タイプ:センシティブ)
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70AT、611Dの2本でも対応できないシュチュエーションをとは何か?
と考えた時に、タイラバアングラーの方が頭を悩ませているであろう、”激渋の状況を打破するに何が必要か?”という課題が浮かび上がりました。
特に現代のタイラバシーンではフィールドの開拓が進むと共に船も増えて、プレッシャーも厳しくなり、アタリがない、アタルけど乗らないという状況も少なくありません。
70ATも乗せのタイラバに特化したモデルですので、バイトを弾くことなくヒットまで持ち込める確率は高いのですが、より感度を高めて海の状況を把握し、バイトを絞り出した上で、その小さなバイトをいかにヒットに持ち込こむか…そのために”感度“を極限まで高めたロッドが必要だと考え、完成したのが感度重視のセンシティブモデル、72Sになります。
■感度を重視し、しなやかながらも”張り”を持たせたティップ・ベリー部
■感度を高めるために軽さを追求し、各種仕様もより軽量なセッティングへ
■7ft台に設定することでティップの入りしろを長く取り、小さなアタリも絡め取る
感度を求めるにあたり、ヤマガブランクスの代表的なシリーズであるアジ・メバルをメインに狙うブルーカレントの要素を色濃く取り入れました。細かなセッティングは長くなってしまうのでここでは省略させていただきますが、低活性時ほど真価を発揮するモデルで、テスト時も渋い状況下で72Sだけでバイトがある、釣れるということが多々あるロッドで、いわば、渋い時にこそ他のアングラーと差を付けることができるモデルとなっております。
センシティブモデルだからといってパワーを捨てたわけではなく、実釣テスト時にはPE0.4号+リーダー3号で80cmクラスの真鯛やメータクラスのブリをキャッチしており、ロッド全体で曲がり、追従することで魚を暴れさせず無駄なドラグを出さずにキャッチすることが可能となっています。
柔よく剛を制すと言いますが、いままで0.8号使っていた方は0.6号で、0.6号を使用していた方は0.4号で試して欲しいロッドになっており、ライトライン+72Sでしか味わえない感度をより感じながらタイラバゲームを楽しんでいただければと思います。
(タイプ:ファスト)
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これまで紹介した3本で様々なシュチュエーションとエリアに対応できる納得のタイラバロッドが揃いました。
しかしタイラバに大きくわけて、乗せタイラバと掛けタイラバという2つのスタイルが浸透しています。(キャスラバや乗せ掛けなどのスタイルもありますが…)
前述した3本は乗せのタイラバを重視したモデルで、魚釣りの醍醐味でもある、アングラー側から積極的に掛けていくというロッドもやはり必要だと考え、最後の1本は積極的掛けていく”攻め”のモデルとして60Fの開発をスタートさせました。
■積極的に掛けるための”高反発”なブランクとレングスもレスポンス重視の6ftに設定
■ブランクの”張り”は残しつつ、負荷が掛かればロッド全体で粘り強く曲がる設計
■掛けるための感度・反応速度を求めて、カーボンソリッドの採用とロッドの軽量化
当初は掛けの性能を求めて、固めのロッドが仕上がっておりましたが、タイラバを巻く際にティップが安定せずに巻きブレが酷い状況でした。掛けはできるけどこれでは対応できる水深とシュチュエーションが狭すぎると考え、ブランクの調整を繰り返した結果、張りと固さは残しつつも負荷が掛かれば粘り強く曲がるという二つの相反する性能を融合することができ、タイラバのみならずジグも扱える”掛け重視の汎用モデル”が完成しました。
シリーズで最も紆余曲折あったモデルというのは間違いないですが、その分メインロッドとしても、サブロッドとしても70ATと並んで様々な状況に対応する1本となっております。
汎用性に優れたモデルから状況に特化したモデルまで全4機種が誕生したプロセスを簡単にご紹介しました。3月初旬頃には各釣具店様の店頭に並ぶ予定ですので、ピンクのタグを目印にお探しください!!
乗せ・掛けどちらのスタイルにも対応したい方は、70ATと60Fを組み合わせたり、ディープタイラバでも風・潮がある場合、ない場合に70ATと611Dを使い分けるなど、様々な状況に個性を持ったモデル同士を組み合わせることにより攻略の幅を更に広げる事が可能となります!さらに詳しくは紹介ブログや動画を公開しておりますので、興味を持たれた方がいらっしゃいましたら是非こちらもご覧ください。
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