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BlueCurrent All-Range 85TZ/NANOの話

DSC03607皆さん、こんにちは!!

広報のM田です。今回は、春の新製品の中からブルーカレント・オールレンジ85TZ/NANOについてお話しさせていただこうと思います。

このロッドは、既に2015年の春にはほぼ完成しておりましたが、当初はロックフィッシュのライトフィネスロッドとして開発はスタートしました。

ロックフィッシュと言えば、どうしても根掛かりを外すために硬いロッドが好まれがちですが、プリプレグ製造元である東レ株式会社より高感度・高反発、高パワーな「ナノアロイ」というカーボン素材(正確には技術名です)が出てきたことで、ヤマガブランクス的には新しい可能性が出てきたわけです。

ナノアロイという素材をざっくりと解説しますと、炭素繊維に染み込ませてあるレジン(樹脂)のことです。このレジンの分子構造がものすごく細かいために、成型したものは破断しにくくなり、高い復元能力を見せるようになります。これを釣竿に使用しますと、ロッドは瞬間的に大きく曲がり、高速で強力に復元するために飛距離の向上とファイト時間の短縮に繋がります。更にロッドのブレが少なくなるので、ルアー操作時や魚とのファイト時の感度が向上するわけです。

この高感度性能は、単純に硬いロッドでよくあるカツンカツンといった信号を明確に伝えるという高感度性能でなく、力の「抜け」もすごくリアルに伝えてくれる高感度性能です。潮の強弱や、魚のまとわりつく感覚、ルアーの泳いでいる感覚、ヒット後に魚の頭がどちらを向いているかを感じ取る感覚などなど。これらの感覚は正に、ナノアロイならではと言えるでしょう。

で、そういった性能をライトロッドに詰め込めば、しっかりと竿を曲げて楽しめるロックフィッシュロッドが出来上がるのでは?というのが、オールレンジ85TZ/NANOの出発点でした。

また、多くのロックフィッシュ類、特にハタ系はフォーリング&スイミングが最もバイトを誘発できるという事実がありますが、根掛かり回避や潜られ回避のためにルアーは重く、ラインは太くなりがちです。これをフォーリング&スイミングアピールに特化し、逆の発想でルアーを重くするのではなく、どれだけ軽いルアーでアピールできるか?を追求していったわけです。もちろん、ハタ類を相手にするのならば、50センチオーバーも珍しくありませんので、そういった魚も浮かせるバットパワーも必要です。

結果、80gという軽さの中に繊細さとパワーを詰め込むことに成功し、オールレンジ攻略可能な究極の「なんでも竿」が出来上がりました。流石に1gのジグヘッドは厳しいですが、3g程度のジグヘッドから21gまでのキャロ・メタルジグや引き物のバイブレーションまで使いこなせ、更にエギングにも最高の調子に仕上がっています。これはティップだけでなくベリーの調子もこだわった結果です。

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私個人としても、近年で最も衝撃を受けたロッドでした。(バリスティック96MMH TZ/NANOも凄かったな~)腕に覚えのある釣り人ならば、無限の可能性を秘めたロッドです。

で、最近はこのロッドの取材をしまくってるワケですが、カマスから太刀魚、各種ロックフィッシュと幅の広い動画が撮れています。そして、雑誌の取材では、驚愕の釣果も叩き出すのを目の当たりにし、このロッドが「間違いない」仕上がりだと確信した次第です!! 詳しくは2月発売のアングリングソルトに掲載予定です。動画もフィッシングショーの前に合わせて、続々と公開予定です。

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言いたいことはまだまだありますが、今回はここまでです。オールレンジ85TZ/NANOの話はまだまだ続きます~!!  次回もお楽しみに!!